なんで40~50代の上司の方たちってあんなに頑張れるの?
残業が80時間以上超えた月でも上司と若手の帰る時間はだいたい同じでしたし、なんなら休出の回数や時間は上司のほうがもっと多かったし・・・
老いとともに体力は落ちるはずなのに、なぜ若手よりも働けてしまうのか。そんな素朴な疑問を抱えたのは新卒入社したIT企業でした
自分は過労で体調を崩してとっくに退職してしまったので知る由もないのですが
ちなみに↓の記事ではやばやばクズ上司を取り上げていますが、その人以外の上司の方々はとっても優秀な方ばかりでした
本当に強く、休むことはめったになく、各々が職人のような働きぶりでついていけないことが多々ありましたね
でもそういう人たちだからこそ、あの会社で身を削るような働き方ができたんじゃないかと今は思っています
今回はその強すぎる上司たちの共通点を分析してみました
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上司の共通点:退職して会社を離れた経験がない
普通なら辞めてしまうところを耐えられてしまったから、上司としてやれているのではないかと思います
実際に優秀な上司の方々は新卒で入った会社にずっと勤め続けてきた方たちでした
そうはいっても元々所属していた部署は人の出入りが激しいほうで半年で10人強辞めるほどでした
上司のうちの1人が「時代が変わって働き方も変わってきてるんだ」と言っていたのですが、働き方が変わってもこの離職ぐあいです
そんな時代を生きてきたから、いやそんな働き方が通用してきたこの会社で生き残れてしまったから、あの歳で死にそうになりながらも働けるんだなと考えています
普通の基準が高すぎて、並大抵のことではビクともしない体力と精神力が身に付いていたんですね
上司に退職を引き留められたときの印象的な言葉
退職の話を上司に切り出したとき、印象的だった言葉があります
「悪いけどうちの会社は優しいほうだよ。キツくても乗り越えないと辞め癖ついちゃうよ。君の今後でそれだけが心配。」
・・・典型的なブラック企業の説得方法だといえばお終いなのですが 笑
あくまでも相手を思いやる言動をしつつも、逃げ道を断っていく物言いがそれっぽいですよね
それでも私には引き留めるための打算的な言葉には聞こえなかったのです
というのもその言葉の中に上司なりの矜持があると感じたからでした
退職話を進める中で、上司の若いときにもつらい時期があったと話してくれたことがあります
ざっくり説明すると「客先の社員に学歴が低いことをバカにされたことが悔しくて、必死に勉強をして見返した」という内容でした
多分その成功体験が病めるときも健やかなるときも支えとなって、社会人生活を送ってこれたんだと思います
退職話をした当時、その上司はプロジェクトが大炎上して客先に頭を下げ続けていた渦中でした
そこで真っ先に思い出す『つらい経験』が歯を食いしばって耐えた若いときの経験だったのです
その事実からも、上司のなかでつらいことを乗り越えた経験がいかに大きいものだったのかを物語っていますよね
なので困難にぶち当たるたびに『理不尽に打ち勝った経験』を思い出しながら乗り越えてきたんだと思います
上司も辞めたいと思う瞬間は掃いて捨てるほどあったはずです
でも「本当に辞めてしまったら挫けてしまうかもしれない」という思いがあったのかもしれません
だから「うちの会社は優しい」「辞め癖がついちゃう」といった、なかば自分に言い聞かせるような言葉で上司自身を自己肯定していたとも思えるんですよね
そう考えでもしないと、今まで乗り越えてきた理不尽な経験を受け入れられない身体にされているのではないでしょうか
きっとその上司も、ブラック企業が生み出した『扱いやすい人間』のうちの1人だったのかもしれませんね
ほかの上司も似たような経験と考え方を持っているかはわかりません
豊富な技術力があるおかげで食いっぱぐれない余裕、プロジェクトへの責任感、会社への愛着、年齢的に転職できないから・・・人によって違う理由で会社で働いているはずです
もし違う理由だったとしても辛い現場で耐え続けられるのは、退職経験がなく仕事での当たり前の基準が良くも悪くも偏っているからなのかな、とも思ってしまいますね
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あの上司たちのようになりたいかといったら微妙
・過酷な労働環境で新卒から耐え続けられてしまったから40~50代でもタフでいられる
・1つの会社での働き方に染まっているせいで、仕事での当たり前の基準が良くも悪くも偏っている
いくら優秀で、尊敬できる上司だったとしても「同じようになりたいか?」と言われれば素直にはうなずけません
一生懸命働くほど損をするような職場で、部下にとって良い上司ほど簡単に役職を降ろされたり左遷されたりしていました
反対に楽をしているくせに社内施策ばかり注力する人ほど出世したりと、組織で生きるということを深く考えさせられましたね
会社は自分を守ってはくれない、と思いつつもブラック企業に居続けてしまう。それも働き続けるうえでの1つの幸せといえるでしょう
というか、案外世の中のサラリーマンはそういうものなのかもしれませんね