月平均80時間以上の残業生活を3か月続けたころ、ユーミンの「卒業写真」という曲で泣いてしまったときの話です
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「卒業写真の面影がそのままだったから」
仕事終わりの23時過ぎ。上司からの小言に頭を支配されながらスーパーによったときのこと
曲の一小節が急に耳に入ってきました
「卒業写真の面影がそのままだったから」
ユーミンの卒業写真だ、と初めて気付きました
この歌詞が頭にめぐって9から、大学時代に好きだった人の記憶が一気に呼び起こされました
その人は社会人になった今でも大学時代にやっていた活動を続けているくらい、まっすぐな人だったのです
好きだった人の卒業写真こそ見たことはないけれど、記憶のなかの面影と変わらぬ姿で過ごしているんだろうな、と思いました
じゃあ、今の自分はどんな姿なんだろう。どんな顔をしているんだろう
卒業写真を撮ったあのときと、今の自分はどう違ってしまったんだろう
「人ごみに流されて変わってゆく私」
「人ごみに流されて変わってゆく私」
大学卒業前、新生活に不安と期待を混じらせて過ごしたあの時の自分を想うと不憫でならなくなってしまいました
自責の考えでは心がもたないから他責の考えをもったり、理不尽な仕打ちをしてくる上司を本気で恨んだり
あの頃に描いていた社会生活の青写真とまったくかけ離れた自分がいるだなんて思いもしなかった
1年後の自分が90時間も残業したり、深夜2:30まで働いているなんて考えもしなかった
こんな大人になるはずじゃなかった
こんな大人になってしまったことを、自分ではなく会社のせいにしているだなんて
純粋だったあのころにはもう戻れないんだと悟ってしまったのです
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「あの頃の生き方をあなたは忘れないで」
「あの頃の生き方をあなたは忘れないで」
過労と人間関係によるストレスから、大学のころの生き方を忘れてしまっていました
あのころ大好きだった料理も、ゲームも、散歩も。やってみても疲れてしまうだけ。ちっとも全然楽しくないのです
平日は家に帰っても会社で気を張っていたぶんの疲れが一気にきて、眠る以外のことをする気力が湧きませんでした
休日は身体がまったく動かず、ただ寝てるか起きてるかわからない時間をまどろみ続けて過ごすだけでした
次第に眠るという癒しも、寝つきが悪くなり、早朝に目が覚めるようになり、気分の悪い夢をみたり金縛りにあったりすることが多くなっていきました
おいしいものを食べるという楽しみとも、お腹が空かなくなって食べること自体が苦痛になり、おいしいはずの食べ物も味覚障害によって味が変に感じるようになり、疎遠になっていきました
もう自分には、心を休める趣味なんてない
どうか、あの人だけは。自分の好きな人だけは、あの頃の生き方を続けていてほしい
あの頃に好きで続けた活動を、楽しみながら社会生活を送っていてほしい
それくらいの救いが、この世にはあってほしい
と、ここまで曲を聴き続けていろいろな思考が回ったところで涙がこらえられなくなって、スーパーを出た瞬間にガチ泣きしてしまいました
もう、自分はダメになる。というかとっくにダメになってしまっていたとはっきり自覚しました
おかげで会社を本気でやめる決心がついたのでよかったです
ユーミンも似たような気持ちで曲を作ったのかな(絶対に違う)