残業時間で退職理由を会社都合にできる?勢いで退職する前に準備しておけばよかったこと

始業時間と終業時間 失業保険




 

残業がきつすぎるから転職先は決まっていないけど退職しよう、と思ってはいないでしょうか

 

もし在職中に残業時間が45時間以上を超える月があったなら、退職理由を会社都合にできちゃうかもしれません

会社都合で退職すると3つのメリットがあります

・失業保険を3ヶ月待たずにもらうことができる

・雇用保険の加入期間によっては保険の給付日数が伸びる

・国民健康保険を7割免除してもらうことができる

 

退職後はとりあえず休みたい・・・と考えていてもお金がなければ意味がないですよね

会社都合退職なら保険がすぐ下りたり、税金を免除してもらえたりとかなりの優遇措置を受けることができます

どうせ退職するなら自己都合退職よりも会社都合退職のほうがいいですよね

 

ですがもし条件に当てはまったとしても、誰でも会社都合退職になるわけではありません

かくいう私がそうでした・・・「あんなにきつい思いをして働いたのに」と思うとやるせなかったです

でもこれは避けられたことだったんです。まだ在職中のあなたなら間に合います!

どうか給与明細と勤怠の実績がわかるものを手元に残してから退職してください

私から言えるのはこれだけです・・・あとは任せました・・・

 

もし病気を理由にして会社都合退職を考えている方はこちらをどうぞ

 

ではどんなとき残業時間を理由に会社都合退職できるのか、

会社都合退職のために必要な書類はなにか、

また会社都合退職と認めてもらえなかった私の例をご紹介します

 

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ある一定の残業時間が何ヶ月続いたかで判断される

 

残業時間によって会社都合退職として認めてもらえるケースは以下の3つです。リンクはハローワークです

2. 「解雇」等により離職した者

———–中略———–

(5) 離職の直前6か月間のうちに

[1]いずれか連続する3か月で45時間、

[2]いずれか1か月で100時間、

又は[3]いずれか連続する2か月以上の期間の時間外労働を平均して1か月で80時間を超える時間外労働が行われたため離職した者。

引用:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要

 

これらの条件に当てはまる方でハローワークが事実を認めた場合に、会社都合退職として失業保険を受けられるようになります

たとえば架空の状況を使って、退職日が9/30のAさんの直近6ヶ月の残業時間を考えてみましょう

 

 3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月
残業時間(h)       85       80       43       56       48       60       20

 

このとき離職する直前6ヶ月までが対象になるので、4月~9月までの残業時間を見ることになります

このときのAさんは6月、7月、8月と3ヶ月連続で45時間以上の残業をしているため、会社都合退職と認めてもらえます

続いて7月と9月の残業時間を変えたケースを見てみましょう。

 

 3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月
残業時間(h)       85       80       43       56       44       60       75

 

このときのAさんは45時間をこえる残業を6ヶ月の間に4回もしています

ですが「3ヶ月連続」という条件から外れるので自己都合退職となってしまいます

3月、4月は2ヶ月連続で月平均80時間を超える残業をしていますが、3月は退職の直近6ヶ月ではないので会社都合退職にはなりません

もちろん4月から9月までの間で100時間の残業をしていたならば会社都合退職に認めてもらえます

 

一番申請しやすいところが45時間以上の残業という条件ですが、「連続する3ヶ月」でないといけないのでシビアですね

では残業時間を理由に会社都合退職するために必要な書類は何になるでしょうか

 

必要なものは月ごとの残業時間がわかる給与明細やタイムカードの実績など

 

退職前の6ヶ月間の残業時間の記録がわかるものが必要です

会社によってはまちまちだと思いますが、

・残業時間が何時間か書かれている給与明細

・いつタイムカードを切っていたのか、などの勤怠状況わかるもの

これらをハローワークに提出しないと、ハローワーク側も会社都合退職に認めることができないんですね

 

これのなにが問題かというと、退職したあとだともらえるか微妙なんですよね。こういう書類

給与明細ぐらいならもらえるかもしれませんが、発行手続きに時間がかかったりですぐにはもらえません

それにタイムカードをいつ切っていたかがわかる表なんて、

「未払いの残業代の申請のために使われるんじゃ・・・?」と思われてしまうと発行をしぶられる可能性が高いです

 

私も勤怠の実績表をもらえますか、と問い合わせたら「出来かねます。そういった書類はありません」とのことでした

バクテリオファージ
本当にそうなのかなぁ?
ハリネズミ
会社側も一度した決定は覆せないから慎重になるよね・・・

一度認めた前例を作ってしまうと、すでに退職した人たちから文句を言われても仕方がないですもんね・・・悲しい

 

もし勤怠の実績がわかる証明書をもらうことができなければ、以下のものでも良いそうです

・メールの送受信記録

・業務日報の提出時刻の記録

・(業務で自分だけのPCを使用するのであれば)PCの起動からシャットダウンまでの時間の記録

バクテリオファージ
労働相談情報センターに問い合わせたら、これらの情報を集めるのも有効だとのことです/voice]
労働相談情報センターってなに?
東京都産業労働局の出先機関のことで、労働に関する相談窓口を無料で行っているところです

私は予約の電話を入れて面談での相談をしました。親身に相談にのってくださって助かりましたね

東京以外はないの? と思うかもしれませんが、厚生労働省が管轄する総合労働相談コーナーという窓口なら全国にあります

こちらも労働に関する相談を予約なし・無料で受け付けています

内容も内容なので面談するのは気が引ける・・・という方は電話での相談も受け付けています

総合労働相談コーナーが気になる方はこちら

総合労働相談コーナーのご案内

 

もし在職中にできるのであれば、いつ出勤していつ退勤したのかがわかるものを自分で印刷するなどして確保しておきましょう

これさえできてしまうとサービス残業していた時間も残業時間に加えて計算してもらうこともできます

私もサービス残業を20時間ぐらいしていたので、その証明さえできるものがあれば確実に会社都合退職にしてもらえたのに・・・

と後悔しているので、忘れずにやっておきましょうね!

 

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2月の勤務時間の計算は特殊?会社都合退職が認められないケース

 

先述のとおり、私は会社都合退職を認めてもらうことができませんでした

3ヶ月連続で45時間以上の残業をしていて、給与明細上でも残業時間は45時間を超えていたのですが駄目だったんです

そこには私たちの残業時間の捉え方と、ハローワーク側の残業時間の捉え方が違ったことに原因がありました

 

実際のケースとともに説明します

まず私が言われたこととしては、2月といった出勤日数が20日を下回る月だと45時間以上残業してもあまり残業時間としてカウントできないとのことでした

私は2月の残業時間が、残業時間40時間・法定外休出時間15時間の計55時間になるから残業時間45時間以上に当てはまると思っていました

そのほかの連続する月はきちんと45時間以上の残業が発生していたので、会社都合退職になるのだと考えていました

ですがハローワーク側が下した判断としては、『45時間以上の残業が認められないので自己都合退職』だったのです

 

ではなぜこんなことが起きてしまうのでしょうか。ハローワークの方の説明を見てみましょう

そもそもハローワーク側では1ヶ月で173時間を超えたぶんを残業時間にカウントする計算をしています

なので私の残業時間では会社都合退職の条件に満たない、とのことです

この173時間とは『1年単位の変形労働時間制』という勤務条件で働いたときの1ヶ月の労働時間の限度のことを指します

173時間の計算方法・・・365日/7日*40時間/12≒173時間
つまり1年間を52週と見立てて、週の労働時間を40時間で計算したときの月平均労働時間のこと
あわせて読みたい

↓『1年単位の変形労働時間制』の条項です

電子政府の総合窓口e-Gov 労働基準法 第三十二条の四

↓私のケースと似た事例です。理解の助けになるかと思います

労働時間について、生じやすい誤解(前編)

労働時間について、生じやすい誤解(後編)

 

ちょっと整理しましょうか

2019年の2月は平日の出勤日数が19日で勤務時間は19日*8時間の152時間になります

この考え方は私たちになじみのある『1日8時間、週40時間以上働いたら残業になる』という固定時間制の考え方ですよね

始業時間と終業時間、休憩時間が就業規則に書かれていて、それに則って働く制度ですね

なので私の残業時間は152時間を超過して働いた55時間になります

そしてこの月の労働時間は合わせて207時間となります。ここまでは大丈夫ですよね

 

では『1年単位の変形労働時間制』において2月の私の残業時間はどうなるでしょうか

『1年単位の変形労働時間制』という考え方では、173時間以内の労働は残業に含むことができません

としたとき、私の残業時間は207時間-173時間=34時間になってしまうのです

よって45時間以上の残業ではないといえるので、会社都合退職の条件にはならないんですね

 

こうしたケースは平日に祝日が多いと出勤日数が20日に満たない可能性のある、1月・5月・9月・12月も同様だといいます

 

担当者や立場によって意見が割れたら、不服申し立てをしてみよう

 

でもちょっと待ってください

私たちとハローワークの主張が食い違った原因は残業時間の捉え方の違いです

つまりは残業時間を固定時間制で考えるか、1年単位の変形労働時間制で考えるかの違いですよね

なら残業時間の計算方法は退職前の会社の労働時間制度を参考にするべきではないのでしょうか・・・?

普通に考えてそうですよね。1年単位の変形労働時間制で働いていたわけでもないのに、固定時間制での残業時間の計算が間違ってるの?本当に???

かくいう私も固定時間制で働いていたので、納得のいかないところがありました

 

とはいってもハローワーク側は退職理由を会社都合にできない、という決断を下されたので交渉の余地はありません

なのでハローワークの雇用保険に関する窓口を管轄する組織、東京労働局の雇用保険課に問い合わせてみました

職員さん
45時間を超えてれば大丈夫ですよ
バクテリオファージ
(まじで?!)
職員さん
うーん、なんでダメなんでしょうね・・・。ハローワークに不服申し立てはしましたか?
バクテリオファージ
いえ、していないです
職員さん
でしたらしてみてください。離職理由を会社都合に変更できる可能性があるので
バクテリオファージ
わかりました、お願いしてみます!

 

そのあとはハローワークへ向かって、不服申し立てをするための書類を書いて提出しました。5分もかからなかったです

と、ハローワークに不服申し立てをしたところで3ヶ月の待期期間を迎えてしまいました

もし結果が会社都合に変更できたしても、3ヶ月後の面談のときでないと手続きは進められないそうです・・・

というところで、私はまだ結果待ちです!

 

やっぱりハローワークでは窓口の担当職員の考え方によって、判断もかなり異なるようです

もしハローワークでダメだったら総合労働相談コーナーを利用する、など第三者の意見を聞きに行くようにしてみてください

せっかく国が解放している無料の機関です。利用しない手はないでしょう

 

あくまでも私の管轄のハローワークとしての判断は会社都合への離職理由の変更はできない、というだけでした

もしかしたらみなさんの管轄のハローワークでは自分と同じ状況でも会社都合にしてもらえるかもしれません。可能性があるならチャレンジするのが得策です

 

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退職前から準備できていればややこしくならなかった

 

まとめ

・自分が会社都合退職できそうかわかったら、必要な書類をあつめよう

→特に勤怠情報がわかるものを。わかるならなんでもよい

・退職後に揃えようとすると難しいので、在職中にこっそりあつめよう

→給与明細、タイムカードの実績ののった勤怠情報、メールの送受信履歴など

・ハローワークの担当の方に会社都合退職が認めてもらえなかったら、不服申し立てをしよう

→そのときは第三者からの意見をもらっておいて、それを不服申し立ての理由にしよう

 

まだ私は給付制限期間が続くので不服申し立ての結果を知るのはもっと先です

ですがもしみなさんもハローワークから『1年単位の変形労働時間制』で考えると残業時間が足らない・・・と言われたときは、

「退職した会社の労働制度は固定時間制だったのですが」と言ってみてください。反論できなければ流れに逆らえません

私は無知だったので、反論らしい反論もできませんでした。どうかそうはならないといいなと思っています

 

それにサービス残業を証明出来たら、と思うとこんなややこしくならなくて済んだのになと後悔もしています

これで会社都合になったとしても、結局3ヶ月待たないと保険は下りないし・・・

あれ、いまさら会社都合になったところで意味ないのでは?

 

みなさんがより良い新生活を切れるように応援してますね!

 

 

実は残業時間で会社都合退職できないかの打診をするまえに、病気を理由に退職理由を変更できないか? で手続きをしていました

結局ダメだったので本記事のような手続きをしたのですが、よければこちらもどうぞ