ラジエントヒーターって聞きなれない分、使用感って気になりませんか?
というのもレオパレスなどの一人暮らし用の物件って、コンロがラジエントヒーターだったりしますよね。
間取りや家賃はいい感じなのに、 コンロがラジエントヒーター・・・?
不満なく使えるのかな・・・?
っていうかそもそもなんだコレ・・・?
という疑問に答えていきます!
なので単身者向けのアパートに多い、古めのラジエントヒーターを例に挙げての解説になります。
スーパーラジエントヒーター向けの解説ではないので、あしからず。
使用感の比較に限っては自分はガスコンロしか使ったことがないので、ガスのみの比較です。
IHとのスペックの比較はしているので参考にしてみてください。
まずは実際に自分が使っていたラジエントヒーターのスペックの説明。
次にほかのコンロと比べたメリット・デメリットをお伝えし、ラジエントヒーターをおすすめできる人・できない人をまとめていきます。
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使用していたRBH-21K1という型のラジエントヒーターのスペック
使っていたラジエントヒーターのスペックは以下のとおりです。
型番 : RBH-21K1
火力 : 4段階
口数 : 2口
その他機能 : 換気扇を回せるスイッチ、明かりをつけるスイッチを搭載
まさに↓と同じ。かなり古いタイプみたいですね。
2000年前後に建てられたレオパレスの物件についていました。
なのでそれ以上前に作られた型だと考えられます。
とにかくボロいと思ってもらえれば大丈夫。
続いてこのラジエントヒーターを使って感じたメリット・デメリットの紹介をしていきます。
ラジエントヒーターの4つのメリット
ラジエントヒーターを使うメリットは以下の4つです。
メリット1:(ガスコンロと比較して)掃除が楽
ラジエントヒーターはプレートが平らなので、掃除が楽です。
こちらはガスコンロと比べたメリットで、五徳といった付属品もなく掃除に手間がかかりません。
まとめると以下のようになります。
・軽い汚れ
→絞ったふきんで拭く
・油汚れ
→台所用中性洗剤で拭く
・取りにくい汚れ(焦げ付きなど)
→液体クレンザーを撒き、くしゃくしゃにしたラップやアルミホイルでこする
特別、必要な掃除用品もなくて安心です。
メリット2:(IHと比較して)自由に調理器具が選べる
ラジエントヒーター専用の調理器具がないので、コンロにあわせて買い替える必要がありません。
こちらはIHクッキングヒーターと比べたメリットですね。経済的にも嬉しい!
ラジエントヒーターはコンロ内部で発生させた熱で、調理器具をプレートをごしに加熱する仕組みです。
なので底がぴったりプレートに接する調理器具なら、なんでも使えちゃうんですよね。
ラジエントヒーターとIHで使える調理器具を比較してみましょう。
・鉄、鉄鋳物、耐熱ホーロー、ステンレス、アルミ、銅、土鍋
・耐熱ガラス(割れる可能性あり)
以上の材質でかつ底が平らな調理器具
・鉄、鉄鋳物、耐熱ホーロー、ステンレス
・アルミ、銅(オールメタル対応IHのみ使用可)
・その他IH調理対応の器具
以上の材質でかつ底が平らな調理器具
こうして比較すると、ラジエントヒーターのほうが調理器具の選択肢は広いです。
ただ私の使っていたラジエントヒーターだと、土鍋の調理はうまくいきませんでした。
原因は土鍋の底がまるいせいで、コンロの熱が伝わりにくく温度がうまく上がらなかったのです。
なので私はカセットコンロを使って土鍋で料理してました。
薄型だと縦長の靴箱など、狭いデッドスペースにも収納できて便利ですよ。
メリット3:網を使って焼いたりトーストしたりできる
網をコンロ上に置いて加熱することで、焼く・炙る調理が簡単にできます。
餅や海苔、干物などが代表的ですかね。焼き芋を作ったことも。
自分がよくやっていたのは食パンをトーストすることです。
こんな感じで↓
自分でひっくり返す手間はありますが、最大火力だと2~3分で両面焼けてしまいます。
トースターより早く焼けますね。
100均の網があれば焼けてしまうので、トースターがなければぜひ試してみてください。
メリット4:電磁波が少なく遠赤外線効果で健康になれる(?)
ラジエントヒーターは電磁波の放出量が少なく、遠赤外線効果によって料理がおいしくなるらしいです。(あまり実感したことはないのですが・・・一応)
IHの電磁波が気になる健康志向の方、遠赤外線を使った調理にこだわりたい方にはおススメだと思います。
一応遠赤外線を実感できたのは、焼き芋がおいしく仕上がったことぐらいでしょうか。
石焼き芋でおなじみの石焼きのように、遠赤外線効果で焼けるからですね。
プラシーボ効果でなんとなくおいしい気がしている感は否めませんが・・・。笑
でも考えようによって遠赤外線効果は、実際においしくて健康に良い以外のメリットもあると感じています。
というのもラジエントヒーターでの調理ってだけで、いつもの料理がおいしい、ヘルシーで安心、少しでもそう思えて自炊が楽しくなる好循環が生めるなら、それはもう十分すぎるメリットではないでしょうか。
その結果として健康に繋がると考えれば、あながち間違ったメリットではないですね!
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ラジエントヒーターの5つのデメリット
デメリットは大まかに5つ。
欠点が多く挙がった理由はラジエントヒーター独特のクセに気付けず、活かしもできなかったからですね。
これらデメリットを頭に入れれば、ラジエントヒーターを楽に使いこなせるはず。
デメリット1:火力が低い
とにかく水が沸騰しません。
それには2つの原因があります。
・最大火力そのものが低い
・火力が安定するまで時間がかかる
最大火力が低いというのは言葉通りです。
沸騰時間を比較した記事では、最大火力のラジエントヒーターとガスコンロの沸騰時間を検証してみました。
なんと600mlの水を沸かすのに実時間で2分30秒強ひらくほど、ラジエントヒーターは火力が低かったのです。
火力がすぐに安定しないところも、時間がかかってしまうことに拍車をかけていますね。
どういうことかというと、ラジエントヒーターの加熱の仕組みに原因はあります。
設定した火力に上げるまで勝手に熱が入ったり消えたりしながら、じわじわ火力を上げていく仕組み。
たとえば160℃相当の火力を出したいときのイメージとしては以下の感じで、点火と消化が繰り返されます。
120℃ → 140℃ → 130℃ → 150℃ → 140℃ → 160℃
なのでコンロそのものが最大火力になるまでに時間がかかってしまうんです。
火力が安定するまでにも時間がかかり、余計に火力を低く感じますね。
朝お湯を沸かしてコーヒーやお茶を飲みたいとき、帰ってきてすぐにカップ麺を食べたいときなど、急いでるときにすぐお湯が沸かないのは結構辛いです。
お湯の沸き加減についてまとめた記事もあるので、気になる方はそちらもどうぞ。
デメリット2:火加減が難しい
料理をするときは火加減が難しいです。
それにはラジエントヒーターの熱が上がりにくく落ちにくい特徴が関係しています。
中火で10分加熱するときも、弱火から中火の温度にラジエントヒーターが熱されていく時間も考慮する必要があるんです。
絵にしてみるとこんな感じ。
中火の火力が出るまでタイムラグがあるんですね。
したがってガスやIHと同じ要領で中火で10分煮ようとすると、火の通りが甘い半煮え料理に仕上がってしまいます。
強火から中火にする工程があったとしたら、強火から中火の温度へラジエントヒーターの熱が落ちるまでにも時間が要ります。
なので強火で調理する時間が長くなってしまい、煮詰まりすぎたり焦げ付いたりしてしまうんですよね。
この仕組みにはっきりと気付くのに時間が掛かってしまい、何度も料理に失敗してしまいました・・・
特にレシピ通りに作っても十中八九失敗するのがつらい。
「玉ねぎが色付くまで炒める」ではなく「3分炒める」など、時間指定する系のレシピはラジエントヒーターでの調理が難しいです。
なので自然と、火が通りすぎてない? 火力はちゃんと中火になっている? と五感を集中させて考えながら料理するクセがつきます。
おかげでラジエントヒーターでの調理に慣れると同時に、レシピなしで自分の感覚で料理できるようになれました。
怪我の功名ってやつですね。
デメリット3:熱源に触れる部分は特に焦げやすい
すぐに焦げます。
コンロの熱源が円形なので調理器具も丸く焦げつきますね。
ラジエントヒーターはコンロと調理器具が接している部分にだけ熱を加え、高温になった接触部から調理器具全体を熱しています。
なのに熱源がとっても小さいんですよね。
なので強火で炒めたくってもラジエントヒーターの中心にばかり熱が加わってしまい、底にある真ん中の具材ばかりが焦げやすくなるのです。
ガスコンロも火力とともに火の大きさが変わるはずなのに、ラジエントヒーターとは同じ焦げ方をしないのが不思議なところ。
いったん料理が焦げてしまうと、調理器具の傷みも早くなって余計に料理が焦げつく悪循環につながります。
焦げて料理と調理器具がダメになりやすい、というのは料理をするモチベーション維持に大切です。
引っ越し後はたくさん料理するぞ! と意気込んでいる方は正直別のコンロがおすすめ。
ラジエントヒーターに慣れるまでがつらすぎるので・・・
それかいっそラジエントヒーターに慣れる用で、使い捨てる前提のフライパンを用意するのもアリですね。
デメリット4:火を消してもしばらくコンロに熱が残る
火を消してもしばらくコンロがあっつい状態が続きます。
最大火力で水を沸騰させると、熱さを我慢しつつ手でべったりコンロに触れるようになるまで33分前後かかっちゃいます。
まぁコンロそのものを加熱してるので、当たり前っちゃ当たり前なのですが。
なので夏場はキッチン周辺がかなり暑いんですよね。
とはいってもこれがすごく不便で、2つ理由が挙げられます。
・物が置けないこと
・料理の入った調理器具を放置できないこと
物が置けない
使用した直後は火傷するほど熱くなってるので基本的に物が置けません。
そのためラジエントヒーターの熱が引くまで、キッチンにデッドスペースができあがります。
ただでさえキッチンが狭いので洗い物の置き場に困ったりするんですよね。
また見た目では熱くなっているのがわからないところも曲者です。
料理し終わった後、洗ったプラスチックのタッパーを激アツのコンロに置いてしまったことがあります。
わっ、なんか焦げ臭い?!
・・・と気付いたときには、底が溶けて使い物にならなくなってましたね。
ちょうど仕事で疲れていてぼーっとしていました。こればっかりは気をつけるしかないです。
出来上がった料理の入った調理器具を放置できない
出来上がった料理をコンロ上に放置すると、煮詰まりすぎたり、焦げ付いたりしてしまいます。
それは火を切っても、すぐにコンロが冷えないからなんですね。
自分はこれを避けるために、わざわざ居間まで鍋やフライパンを運んでお皿やお椀によそっていました。
煮物などでいったん味を含ませるために冷ましたいときも、コンロ以外の場所に置くしかありません。
デメリット5:汚れやすい
物をこぼすとコンロそのものが焦げつきます。
火を入れているとコンロの丸の部分だけが熱くなるのではなく、その周辺部分もかなり熱くなってしまうんですよ。
なので汁物がこぼれたりすると、灼熱地獄と化したコンロの上でブクブク泡をたてて焦げつきます。
グリルやトースター、レンジでもこぼしたものが焦げてこびりつきますよね。それと同じ要領です。
慌てて拭き取ろうと火を消しても、熱自体は消えてくれません。
拭こうにも拭くものが焦げたり溶けたりする始末。結局は焦げ付くのを見守ることしかできません。
いくら掃除が楽でも、掃除そのものが苦な方にはつらいかもしれませんね。
ラジエントヒーターでも満足できる人とは?
以上のメリット・デメリットを踏まえて、ラジエントヒーターはどんな方にとって向き不向きがあるのでしょうか。
ラジエントヒーターをおすすめできる人
・キッチンや流しのスペースが広い物件を検討している人
・自炊をしない人
・ティファールなどの電子ケトルでお湯を沸かす手段を持っている人
・卓上コンロを使う予定の人
・ラジエントヒーターの遠赤外線効果に期待する人
自分の住んでた物件のキッチンは狭かったので、広々としたキッチンならラジエントヒーターも候補に挙がるのかなと思います。
ラジエントヒーターを使わない! と割り切って電子ケトルや卓上コンロに頼る方にもおすすめですね。
ラジエントヒーターをおすすめできない人
・キッチンや流しのスペースが狭い物件を検討している人
・しっかり自炊をしようと考えている人
・せっかちな人
特に料理をしたい人にはあまりおすすめできません。
というのも料理が焦げる、焦げたせいで調理器具の寿命が縮む、もちろん料理もおいしくない、などの経験で自炊へのモチベーションが限りなく下がったからです。
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まとめ:正直なところガスコンロやIHがおすすめ
・ラジエントヒーターはクセに慣れるまで時間がかかる
・ラジエント付き物件を選ぶなら割り切って卓上コンロや電子ケトルをそろえるのがおすすめ
・選べるならガスコンロやIHの物件にするべき
1人暮らしでもガスコンロやIHがいいと思います、というのが私のラジエントヒーターへの感想です。
古いタイプのラジエントヒーターを使うぐらいなら、コンロにお金を出してもいいのでは? と考えるぐらい。
毎日使うものだし、使いやすいほうが絶対良いです。
使うとしてもレオパレスやリブリなどに入っているものは止めるべき。
ラジエントヒーターも古い型が多くて、性能も微妙だからです。
それでもラジエントヒーターを使いたい! という方は新しめのものが設置されている物件にしましょう。
内見時に型番を確認して、自分で調べて判断してください。
物件情報が適当に書かれている場合もあるので。
古いのでも使うんだ! という強い意志をお持ちの方はラジエントヒーターのクセとうまく付きあいましょう。
自分自身ラジエントヒーターでの調理はかなり上達しましたし。
慣れれば人間なんとかやれるってもんです。
デメリットで挙げた内容を意識すれば、3ヶ月もかけずにラジエントヒーターとマブダチになれるはず!
最悪、卓上コンロという逃げ道もあるので気楽にやってみるのもアリですよ。
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RBH-21K1の画像出典:https://aucview.aucfan.com/yahoo/w60063661/