インドのデザート、グラブジャムン。
世界一甘いお菓子、といわれると食べてみたい気がしませんか?
ですが食べるには敷居が高いのです。
なぜなら売っているインド・ネパール料理屋さんが少ないうえ、自分で購入しようにも業務用の1kg缶詰しか売られていないから。
私とグラブジャムンのファーストコンタクトは、都内や神奈川に複数店舗を持つ『yabin』というお店の、ランチのFセットについてくるデザートでした。
茶色くて汁気のある、謎の光沢をもつ丸い何か。
食べてみると、本当に頭が痛くなるぐらい甘い。
もう進んでは食べないだろうなと思っていたグラブジャムンと、今後長く付き合うことになるとは思ってもみませんでした。
なぜならインド料理屋で働くうち、シェフたちがドカ食いしているお裾分けを何度ももらうことになるのだから・・・。
今回は人よりはグラブジャムンと親交のある私が、味の感想と、どのお店で楽しめるのかについて解説していこうと思います!
目次
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グラブジャムンはとにかく甘い!好き嫌いが分かれるデザート
グラブジャムンは端的にいうと、めちゃんこ甘いシロップ漬けドーナツです。
シロップは「シロップ」と聞いて連想する、ありとあらゆるシロップの味を凝縮した甘さ。
ハチミツっぽいといわれればそんな味に感じますし、杏仁豆腐の汁やガムシロップっぽいといわれてもそんな味に感じます。
不思議といろんな味がするんですよね。
特別に何か材料を使っているわけではないのですが。
シロップの固さはハチミツよりも若干ゆるいぐらいです。
それに浸かったドーナツは、グズグズに崩れることなく、綺麗な丸の形を保っています。
なので生地はしっかりしていて、割と弾力がありますね。
これだけ押しても、全然スプーンが入っていかないぐらい。
ドーナツの中の白い部分は、シロップを十二分に吸い尽くしてるので、食べるたびにシロップがじゅわじゅわ浸み出てきます。
見るからに汁気たっぷりですよね。
食べるとドーナツ生地に練りこまれた、カルダモンの上品な香りが、ふわ~っと抜け出るのが好きなポイント。
あっつあつに熱して食べるのがシェフ流の食べ方
食べ方はインド人シェフたちのやり方を参考にしています。
缶詰に入っていたのを食べる分だけ600wで3分加熱し、あつあつを楽しみながら食べる方法ですね。
スプーンでグラブジャムンを一口分ずつちぎって、シロップごとすくって食べます。
厳密に600wで3分温めなくても、ふーふー冷まさないと食べられないぐらいまで熱せていればOK。
浅い器で温めると、シロップがブクブク沸いて溢れてしまうので、温めるときは大きめの器を使うと汚れを気にしなくて楽です。
あっつあつのほうが、カルダモンの風味が引き立ちます。
逆にすぐ食べられる温かさだと、カルダモンを全然感じないのでもったいないですね。
味・風味・食感が苦手な人は一定数いる
ではどう好き嫌いが分かれるかというと・・・
単純に甘すぎるので、甘いのが苦手な人は速攻アウトです。
次にカルダモンの風味が苦手な人も、グラブジャムンはあわないと思いますね。
私はカルダモンをリッチな風味に感じるのですが、エスニックなよくわからん風味に感じる人は厳しいです。
あとは汁気たっぷりのドーナツ生地の食感は、日本人にとっては新鮮に感じますかね。
なので一定数、受け付けない人はいるかな~と。
私も初めて食べたひと口目は、慣れない食感に身構えましたから。笑
食感が変にもにゅもにゅしてて、じゅわじゅわ出てくるシロップ。
『そういう食べ物』と割り切る勇気が必要です。
後述しますがヨーグルトと一緒に食べると、気にならないのでおすすめですね。
正直な食べた感想は「おいしいけど食べてて苦しい」
グラブジャムン、おいしいですよ。
おいしいんですけど・・・
正直1つで十分なんですよね・・・
我ながら甘い物好きの自負があったのですが、1つ目を食べ切る前に甘すぎて苦しくなるレベル。
食べ進めるうちに、カルダモンの風味とかどうでもよくなってきます。
それぐらい余裕がなくなってきて、完食することに意識が向くようになるほど。
よくラーメン食べたあととか、塩分の取りすぎで体の水分を持ってかれて、水を飲みたくなりませんか?
それと似たような感覚で、グラブジャムンを1個食べただけで水分を持ってかれて、頭痛がするほど喉が渇きます。
なのにシェフたちは何も飲まずノンストップで、いつも複数個ペロリと平らげます。
さすが世界一甘いお菓子をたしなむ国の出身。
格の違いを身をもって実感したし、そりゃあ太りもするわ、と。
・・・これまでネガティブなことを書きましたが、おいしいのは事実。
私は1個食べるのですら、ちょっと苦しくなる程度の体質だっただけのことです。
ヨーグルトと一緒だとかなり食べやすい
ヨーグルトと一緒に食べると、とっても食べやすくなるのでおすすめです。
もちろんヨーグルトはプレーンのものを用意しましょう。
このときもグラブジャムンとシロップは、レンジであっつあつにしておきます。
器に好きなだけよそっておいた冷たいヨーグルトに、グラブジャムンとシロップを入れていただきます。
先ほど好き嫌いが分かれるといったのですが、ヨーグルトとあわせて食べるなら、嫌いな方でも大丈夫だと思いました。
まずヨーグルトの酸味でさわやかに食べられるので、甘さが気にならなくなりますね。
甘さの調節もヨーグルトをすくう量で変えられますし。
なによりヨーグルトとあわせると、汁気たっぷりのドーナツ生地の食感が気にならなかったんです。
すごく自然に食べられました。
なのでヨーグルトさえあれば、誰にでも気軽にグラブジャムンが楽しめると思います。
朝ごはんにもぴったりだな、と思うぐらい食べやすい。
一度食べたことのある方も印象が変わるので、ぜひヨーグルトと一緒に食べてみてもらいたいです。
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何を根拠に『世界一甘い』のか、の理由は謎
食べたことのある人ならばなおさら、身体に異常をきたすレベルの甘さを実感しているので、グラブジャムンが『世界一甘い』といわれるのも納得しがちです。
しかし何をもって、グラブジャムンは世界一甘いといわれているのでしょうか。
世界一甘いお菓子、と検索したらグラブジャムンがヒットしますし、SNS上で検索してもグラブジャムンが必ずといっていいほど話題にあげられています。
ここまで『世界一甘いお菓子 = グラブジャムン』の認識が広まっているなら、世界一甘いといっても遜色のないお菓子であるのは間違いないと思うのですが・・・。
調べてみたところ私より先に、『世界一甘いお菓子』について調べられたデータが残されていました。
世界一甘い菓子を定義した資料は見つからず。Googleの検索結果を見ると、インドのグラブジャムンまたはトルコのバクラヴァが、世界一甘いお菓子と呼ばれることが多いようである。
レファレンス協同データベースとは、『国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベース』。
要は本や学術論文などをガチで探しても、世界一甘いお菓子を研究したデータは見つからなかった、とのこと。
なのでグラブジャムンが世界一甘いかどうか、本当のところはわからないのです。
私自身もグラブジャムン以上に甘いお菓子は食べたことないですし、みんなも似たような感想を持つみたいですから・・・。
グラブジャムンは世界一甘い、という認識でいいんじゃないでしょうか(投げやり)
グラブジャムンはインド・ネパール料理屋さんでも楽しめるかも
グラブジャムンを食べてみたい! と思っても手軽に買えるものでもありません。
通販で買おうにも1kgの缶詰ばかり。何個入ってんだ・・・。
ほかにもグラブジャムンミックスが売っていたりと、手作りしなければ気楽に食べられないのが現状です。
でもなんとか1個食べてみたい・・・。
ならインド・ネパール料理屋さんへ行けばいいじゃない! という単純なお話ですね。
ですが意外にも、お取り扱いしているお店は少ないです。
あくまでも体感の話にすぎませんが。
都内なら『カリーナキッチン』『yabin』『エリックサウス』で食べられる
気になる方は近所のインド料理屋の、ディナータイムのデザートにグラブジャムンがないかチェックしてみましょう。
セットメニューのデザートはヨーグルトが鉄板なので、単品メニューなら見つけられる可能性が高いです。
覚えているのは東京、西調布にある『カリーナキッチン』で見かけたぐらいですかね。
ランチセットのデザートだと、都内や神奈川にあるチェーン店『yabin』でも食べられます。
ちょうど私とグラブジャムンが初めて出会ったお店です。
ランチのFセットについてくるデザートに、グラブジャムンが1個ついてきました。
食べた店舗は代々木店だったので、代々木店なら食べられると思います。
代々木店以外の店舗にもFセットがあれば、デザートがグラブジャムンかもしれませんね。
『ERICK SOUTH(エリックサウス)』でも食べられると聞いたことがありますね。
都内都心部に4店舗と、名古屋に1店舗が展開されています。
1つぐらいならおいしくいただけると思うので、ぜひお試しください。