過去問、いつ解こうか迷っていませんか?
予備校浪人しているならまだしも、宅浪なら過去問を早いうちに解くべき。
理由は問題慣れできるからです。
というか宅浪では、志望校の問題に慣れる方法が限られすぎているのです。
・過去問を解く
・予想問題集を解く
せいぜいこれぐらいですよね。
予想問題集はネームバリューの高い大学にならないと市販されていないのも悩ましいです。
では予備校生はどうでしょうか。
彼らは予備校のテキストで自然と問題慣れしていけると分析しています。
予備校のテキストは各大学の典型問題や発展問題の類題がそろっていますよね。
なので日々の予習・授業・復習で、各大学の傾向に対応できるようになるんです。
一方で宅浪は市販の参考書を解くしかありません。
市販の参考書は良くも悪くも各大学に特化した知識や経験が身につけられないうえに、あったとしても見つけられない可能性だってあります。
Z会などの通信教育を利用してもよいのですが、なにぶん問題量も少ないです。
金銭的な理由で宅浪しているなら、通信教育に手が出せないこともあります。
『基礎は固まっていても志望校の問題慣れが足りなかったせいで落ちる』
宅浪が失敗する、といわれる所以がここにあると私は感じています。
実際に私は宅浪を成功させられましたが、正直「もっと有効に過去問を使えたら」と後悔しています。
もっと楽に勉強できただろうし、志望校もランクアップできたかもしれないからです。
では過去問を利用するうえでどんなことに気をつけるべきか、ご紹介していきます!
スポンサーリンク
勉強を効率化させるために過去問は基礎固め前に解こう
過去問は基礎を固める前に3年~5年分解いておきましょう。
なぜなら早いうちに志望校の問題の癖を意識した基礎固めができるからです。
たとえばA大学だと数学ⅠAⅡBの問題で、『三角比と図形』の出題例が多いとしましょう。
・数列は出題されたことがほぼないから、センター試験程度の勉強にしよう
・証明問題で剰余の定理を使うことが多いから、数Ⅱの『式と証明』の分野は抑えておこう
・図形と証明が絡む問題は集中的に解いて復習しよう
・図形と証明が絡む問題がそろっている参考書を基礎固めに使おう
このように分野ごとに確保する勉強時間の重みづけができて効率がよいです。
それに基礎固めが終わったあと、問題演習にスムーズに移れるので時間のロスがありません。
なんだかんだインプットした知識を問題集や過去問でいきなり応用できるかといったら、応用できるようになるまでにも時間がかかってしまうので。
私は基礎固めしたあとに過去問を解き始めたので、問題集や過去問に時間をかなり食われたと思っています。
しかも悩むだけの何もしていない時間が大半でしたね。
はじめから過去問を意識できていれば必要のない時間だっただけに悔やまれます。
よって過去問を解く時期は浪人がスタートした瞬間。早いほうがよいのです。
先を見据えた基礎固めをするためにも、あらかじめ志望校の過去問を解く必要があるんですね。
過去問を使い倒さないほうがもったいない
過去問を先に解くことについて疑問が浮かぶかもしれません。
・過去問を先に解いて、問題を覚えちゃうのが心配になる
・やっぱり腕試しに過去問を使わないともったいない気がする
過去問をアウトプットの総仕上げに使いたい! という気持ちはとてもわかります。
ここであなたに朗報です。
1回解いたぐらいじゃ問題なんて覚えません。
悲しいことに人間の記憶力なんてそんなものです。
以下、実体験です。(血涙)
3ヶ月前にやったけどこんな問題だったっけ?
この数学の問題は相加平均・相乗平均を使う問題だ!
・・・でも相加平均・相乗平均を使うまで、どんな論理展開をすればいいんだっけ?(3回目)
この英文解釈の問題、毎回間違えてるんだよなー。気をつけて解こう。
・・・また同じ間違え方してるし。(5回目)
苦手だったり相性が悪い問題だったりすると『解けないことは覚えているのに解法がわからない』事態が頻発します。
どうせ過去問10年分ぐらいまるごと抑えていくハメになります。
なのであんまりもったいぶって取っておくと、過去問を仕上げる時間が足らなくなる可能性さえあるんです。
私も秋ごろから過去問をやりこんでいったのですが、私大の併願なしでもぎりぎり過去問が仕上がりませんでした。
わからない問題を残しながら受験を迎えるのは本当に心臓に悪い・・・
浪人されたあなたならわかるはず。
過去問はもったいないと思わず、骨の髄までしゃぶりつくす勢いでやってしまいましょう。
スポンサーリンク
問題演習は過去問でできなかったところを中心にやろう
過去問で実践演習をしないなら何でするか、といえば問題集や他大の過去問、予想問題集になります。
選び方は過去問を何年分もやっていたら、
・自分でどの問題集を選べばいいか
・どの大学の過去問が参考になるのか
これぐらいなら店頭で立ち読みすればすぐ見分けられるぐらい学力がついています。
過去問の傾向と照らし合わせつつ、受験までの残り時間と相談して、良さそうな問題をかいつまんで解きましょう。
好みにもよりますが私は予想問題集をやりこまない派でした。
腕試しにはぴったりですが、いかんせんひねった問題が多いんですよね。
あんまり深入りしすぎると必要のない勉強もしかねません。
というのも受験はみんなが取れる6割を確実にとれるほうが合格しやすいからです。
難しすぎて落としてしまう4割を取りにいく勉強は博打ですし、勉強にかける時間もめちゃくちゃかかってしまいます。
そもそも4割のための勉強をしたって得点できる保証もないですし。
簡単に勉強できる6割をおざなりにしてまで、わざわざ4割を取るメリットが私には感じられなかったんですよね。
だったら過去問の復習をして、1年でも多く過去問を解いて6割を確実に取る戦略がいいのでは? と私は思います。
もちろん「解く過去問がもうない」「ひねった問題が少ない」というのであればガンガン解いてしまいましょう。
早いうちから自己分析の経験値を積もう
過去問を解く一番の目的は、自己分析に慣れるところにあります。
分析力を高めることが宅浪の生命線です。
いままで早く過去問を解いて志望校の問題に慣れよう、といってきました。
ですがせっかく過去問を解いても、自己分析ができていないと意味がありません。
自分の現時点での弱点を割り出して、今後の勉強の方針を練り直す。そのための過去問です。
でもすぐに合格へ一直線にいけるような自己分析はなかなかできません。
なぜなら1回でも分析した経験がないと、自己分析がどう間違っていたのかもわからないからです。
拙くても分析して行動する。
その繰り返しでしか自己分析の精度はあがらないのです。
いってみれば過去問は志望校合格用の教科書です。
しかも自分で作るタイプの教科書。
過去問を解いて、何が自分に欠けているかを確認し、次に何をすればいいかを書いた自分だけの教科書を作っていくのです。
もちろん初めて作った教科書は粗が目立ちます。
ですが学力があがるのに比例して、自分で粗に気付けるようになって、さらに精度の高い教科書に直せます。
なので定期的に過去問は解く必要がありますし、目指す方向は自分で考える必要があります。
自分の学力と志望校のレベルをどう埋めるか、を自己分析で正確に把握できて実行に移せる人が合格できます。
よって宅浪は自分で考えて行動しないと簡単に落ちます。
思考停止して勉強しないためにも、過去問は早いうちから取り組んで自己分析をしていくほうがよいのです。
スポンサーリンク
まとめ:宅浪は過去問を教科書にして合格へ向かおう
・過去問を先に解いて無駄のない基礎固めをしよう
・過去問は何回も使って身体に染み込ませよう
・過去問の穴を埋めるために問題集は活用しよう
・過去問を解くたびに今の学力と足りない学力を分析しよう
→自己分析の精度が受験の合否をわけるため
→自己分析の精度は試行錯誤した回数だけ洗練されるため
宅浪は過去問を軸にして勉強できると楽です。
効率的に勉強できるから、というのもそうですし精神的にも安心できます。
模試をやっていくと現役と変わらない判定が出て落ち込むこともあります。
「今回の模試で落としたところは志望校だと出ないから大丈夫」
「点数は悪かったけど、自分の弱点の分野は成績があがってる」
などのように判定や合計点で一喜一憂することも減ります。
自分の学力と志望校の距離感を判断できるからこそ、冷静になれるのです。
過去問は教科書です。あますところなく使い切りましょう!
▼ 無料で教材の中身を確かめる ▼