短歌を自己添削するための勘所を掴める本『短歌をつくろう』

短歌

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栗木京子さん著である『短歌をつくろう』は自己添削の勘が身につけられます。

 

 

というのもベテランの歌人が考えていることを、初心者が感覚的にわかるように解説した内容になっているからです。

 

『短歌をつくろう』は短歌の入門書のうちの1つで、とにかく短歌へのハードルを低くした本となっています。

名の通り、短歌をつくれるようになるために初歩の初歩からステップアップしていけるのです。

 

どれぐらい初歩かというと、短歌を作る前に短歌のリズムに慣れるところから始めるぐらい。

 

・既存の標語を上の句にしてしまい、下の句を自分で作ってみる

・物語の一小節を短歌にして詠んでみる

・初句または結句を決めて詠んでみる

 

このように初心者のなかの初心者からでも短歌をスタートできる内容になっています。

なので著者の栗木さんの解説も、どういう判断で短歌を添削しているのか? が書かれていて参考になるのです。

 

「普通だったら下の句にこういう言葉が来るはずだけど、この短歌はこういった意外性があるからよい」

「上の句の表現は心情を言いすぎていてくどいので、思い切ってバッサリ捨てて情景を取り入れよう」

 

たとえるなら料理でレシピの行間まで解説してくれる感じです。

塊肉を弱火で煮込む、という工程は『強火でいきなり煮込むと肉が固くなる』理由がありますよね。

その理由まで説明してくれるからこそ、納得して料理できますし、なにより失敗しません。

同じように『短歌をつくろう』の解説も理由や判断の根拠が書かれているため、自己添削にも活かせちゃいます。

 

特に自己添削に活きるな、と思ったポイントが2つあるのでご紹介していきますね。

 

著者自身の作品を添削する過程が載っていて、作り方を追体験できる

 

日常のどんなところに気付きを得て、どんな表現を使おうかという思考の流れを追えます。

やっぱり初心者にとって、短歌ってどう作るものなのかというのは気になるポイントですよね。

特に一流の歌人が、どうやって短歌を作っているのかって知りたくないですか?

 

そのニーズにこたえるかのように、実際に著者が一首作ってみた場面が記されています。

57ページから書かれている、浜名湖にかかる虹を読んだ歌は必見です。

 

呼び掛けてみたき近さにかがやけり浜名湖またぐ七色の虹

引用:短歌をつくろう p.57

 

パッと情景の浮かぶじんわり味わえる歌。

何も問題なさそうですが、著者は「本当にこの結句で良いのだろうか」と疑問に駆られます。

虹=七色、という先入観を持っていなかっただろうか、と。

その自己添削していく一部始終を垣間見れます。

なので自分が歌を作るときも、著者と同じ視点を持って自己添削できるようになれるのです。

 

バクテリオファージ
こんなふうに作っているのか、と思うと短歌を作りたくなってくる!

 

例題一首あたりの添削と解説が詳しく、短歌の技法が身に付きやすい

 

短歌を例にあげての技法の解説が詳しく書かれていて、多くの学びが得られましたね。

 

たとえばオノマトペについて学ぶところでは、実際の短歌でオノマトペが書かれているところを穴埋めにして、どんなオノマトペが一番効果的か? を考えていきます。

(     )秋の雲浮き子供らはどこか遠くへ遊びに行けり (河野裕子『紅』)

引用:短歌をつくろう p.88

・・・どんなオノマトペが良いでしょうか。

ハリネズミ
答えを調べずに、ぜひ本を読みながら考えてみてください!力になるので。

 

本では「全体のイメージを考えるとAやBやCというオノマトペが自然だけれど、ここではDというオノマトペが使われています。Dはどう効果的かというと・・・」というふうに解説が進んでいきます。

 

このときにA、B、Cについての著者による解答例と、その解答例ができるプロセスがのっているところが嬉しいポイントです。

なぜなら最初からDというオノマトペについて解説が続いていくと、なんとなく「自分の解答とは違ったなぁ」なんて気になったまま進んでしまうことが防げるから。

自分なりに考えたオノマトペがAに似ているぞ? とさえわかればDの表現のすばらしさはもちろん、自分に足りない視点はなんだったのかというのも知れるのです。

 

このように一歩進んだところでの理解ができるような解説の仕組みになっていて、自然と学びが多くなっていきます。

よって自己添削をするときも言葉の取捨選択が早く、根拠をもってできるように。

いったんコツを掴むと自分なりに応用できるきっかけができますよね。

その第一歩にぴったりですよ。

 

 

まとめ:自己添削をするコツを掴むきっかけ作りにできる本

 

まとめ

・著者の方が実際に短歌を作った経験談がのっているので参考になる

・解説が詳しいので一歩進んだ理解ができる

→自己添削をするコツを掴むきっかけ作りになる

 

短歌を推敲するといっても、どう推敲したらいいのか? がわからず作りっぱなしになっている歌は結構あるのではないでしょうか。

ぜひ『短歌をつくろう』を読んでみてください。

「あっ、こんな感じでやればいいのか!」と自己添削のとっかかりになります。

 

基礎の復習にも使えるので、短歌を作る力がレベルアップしますよ。

 

 

はじめてのやさしい短歌のつくりかたの表紙

初心者におすすめ!短歌の作り方、読み方を勉強できる入門本『はじめてのやさしい短歌のつくりかた』

2019年2月3日