社会人として過ごしてきたけど、インド・ネパール料理屋のキッチンで働きたい!
・・・と考えたとき、最初にぶち当たる壁が『求人数の少なさ』ではないでしょうか。
働きたいお店があったとしても、そもそも募集していないなら打つ手がありません。
実際に私も八方ふさがりになって困った経験があります。
そのなかで実際にインド・ネパール料理屋さんを経営されている方から、お店の選び方の観点をお伺いできる機会がありました。
今回はどのようにキャリアチェンジして、キッチンに入っていけばよいのか? をまとめます。
私と同じようにインド・ネパール料理屋さんを志す方々へ、ぜひ共有できたらと思い、お店の選び方を記事化してみました。
一応、私もインド料理屋さんへ転職できた身であるので、そこで働いて実感したこともお伝えしていきますね。
参考にしてもらえて、一緒にインド・ネパール料理を盛り上げられたらと思います!
スポンサーリンク
お店選びに慎重になる2つの理由
募集してないから諦めたくない! と思って、直接お店にアルバイト・社員の募集をしてないか聞くのはアリです。
ですがいくら働きたいお店だったとしても、選んだお店次第では望む働き方ができない恐れがあります。
お店選びをきちんしておく理由は、以下の2つの懸念があるからです。
・キッチンに入れない
・繁忙期にしか働かせてもらえない
それぞれの理由を見ていきましょう。
キッチンに入れない懸念
お店次第ではキッチンではなく、ホール業務に回される可能性が高いです。
インド・ネパール人のみで構成されているお店ならなおさら。
まず前提として、日本語を自由に話せる外国人スタッフは希少です。
なので日本語が話せるならホール業務をしてもらいたい、とお店側が考えるのは自然なこと。
あとは電話応対や仕入れ関係の連絡など、対日本人への雑務も割り振られますかね。
キッチンの募集をしていない限り、採用後はホール業務一辺倒になるのを覚悟しておきましょう。
繁忙期にしか働けない懸念
お店によっては、繁忙期にしかシフトを入れてもらえないかもしれません。
そもそも求人を出していないということは、レギュラーのバイトは必要としてないわけです。
なので受け入れてもらえても、せいぜい繁忙期ぐらい。
郊外や商業施設なら土日祝のみ。
オフィス街なら平日のランチタイムのみ、といった感じです。
そうなるとピークタイムはホールを回すので手一杯で、技を見て盗むとか、料理を聞いて覚えるとか、そんな暇はありません。
以上の懸念から、働きたいお店で働けても望む未来を得られないことも考えられます。
ではどうお店を選べば、キッチン業務へ近付けるのでしょうか。
行きたいお店が日本人経営か、または日本人スタッフがいるかを確認
まず考えたいのは以下の2つです。
・日本人経営かどうか
・日本人スタッフがいるかどうか
日本人経営だと、外国人スタッフも日本語を話せる場合が多いです。
言語の壁をクリアできると、料理を教わる以前に、キッチンスタッフとの信頼関係を築くのが非常に楽になります。
信頼関係なしに料理を教わろう、という考えは虫のよすぎる話ですよね。
また日本人スタッフがいるかどうかで、働きやすさも変わりますね。
日本人が働けているということは、インド・ネパール人スタッフが日本人に業務を教えられる体制が整っているともいえます。
それだけインド・ネパール人スタッフの日本語力も保証されますしね。
というか流暢な日本語を話せるわけでない限りは、お互いに伝えたいことが伝わらないもどかしい場面はたくさんあるのです。
なので日本人の息がかかった店舗ほど、仕事も教われるし、人間関係も構築しやすいので働きやすいですね。
スポンサーリンク
行きたいお店があるなら他店でホール業務を完璧にする
もし行きたいお店があって、求人も募集していないなら、他店でホール業務を完璧にできるようにするのが良いです。
目安は1年間働くぐらいだといいます。
理由は働きたいお店に入れる可能性をあげられるから。
まず未経験の素人だと、どのお店でもキッチンに入れてもらえる可能性はほぼありません。
ならどう調理のノウハウを身につければよいのでしょうか。
・料理のテクニックを目で見て盗む
・休憩中に聞く
・まかないの味を覚えて再現する
少しずつできることを繰り返すなかで、キッチンの業務を身につけるのが現実的です。
そのためにはなによりも、行きたいお店のスタッフとして採用されることが重要で、まずはホール担当として入店するのがスムーズ。
ホール業務をある程度回せるなら、インド人やネパール人と信頼関係を楽に築けて、キッチン業務を教わるのにも都合が良いですしね。
ついでに言葉も少しずつ覚えていって、コミュニケーションできるようになれば、『私』という個人のインド・ネパール料理屋における需要もあがっていい感じ。
ヒンドゥー語やネパール語でコミュニケーションができ、ホール業務もきちんとできる日本人スタッフを雇えるとしたら、よほど人が余っていない限りは楽に採用されるはずです。
ではどんなお店を選ぶべきなのでしょうか。
ホール業務の経験を積むのに良いお店の選び方
正直にいって本心から働きたいお店ではないけれど、経験を積むために最適なお店はどんなお店でしょうか。
だいたい以下の3点になりますかね。
・日本人経営で言語の壁が低いお店
・通いやすいお店
・繁盛しているお店
特に飲食未経験者にとってはとっかかりが大事。
キツイ、ツライと感じて飲食が嫌になってしまったら、せっかくの興味がもったいないですから。
それに最初は新しい環境で気疲れもします。
なので日本語が話せるスタッフが多く、通いやすいお店のほうがよいです。
繁盛しているお店であるほど、他のインド・ネパール料理屋さんへ楽に移れます。
経験を多く積めるというのもありますが、「ピークタイムに~人の客をさばいた経験があります」といえると、しっかりホール業務を回せる能力があると説得力をもって伝えられますよね。
よって町の中心地にあるお店で、お客さんがたくさん入っているお店が望ましいです。
ネームバリューのあるお店だと、他店に移るときにも「あー、あのお店で働いてたなら間違いないね」と思ってもらえて楽。
都内だとダバインディアといった有名店や、ターリー屋、サパナ、ローカルインディアなどのチェーン店が狙い目といえますね。
スポンサーリンク
まとめ:長期的な視点でキッチンに入ることを考えよう
・働きたいお店で働きたいことができるとは限らない
→日本人だとホールに回されることが大多数であるため
・働きやすく、忙しそうなお店でホール業務を完璧にすることを目標にしよう
→同じお店で料理を学ぶのもよし、経歴を活かして他店へ移るのもよし
インド・ネパール料理屋さんは飲食業のなかでも、やや特殊な界隈です。
求人も少なければ、コネも作りにくく、飲食未経験者にとってどう入り込んだらよいか悩ましいところ。
本記事を読みこんで、インド・ネパール料理屋を選んだことを後悔しないような、納得のいく判断を下すお手伝いができたなら幸いです。